【禅と粥】
禅の修行道場では小食〈しょうじき〉(朝食のこと)に粥を食す。釈迦が苦行中に村娘スジャータから乳粥などの供養をうけたこと、中国の朝食は粥であったことなどが由来のようである。
道元は『赴粥飯法〈ふしゅくはんぽう〉』の中で、粥食の10の利点について触れている。
- 血色を良くする
- 力を与える
- 寿命を延ばす
- 苦痛がない
- 言葉がはっきりする
- 胸のつかえがなくなる
- 風邪が治る
- 空腹が癒える
- 喉の渇きが消える
- 便の通じが良くなる
また、真心こめて調理され、準備された食事の心得や作法を示しており、食事のために僧堂に赴く作法も示している。